「深澤。指令だ。」 図書屋に向けて廊下を歩いていた時にいきなりこう言われた。 「雨垣さん…。お久しぶりです。」 俺は振り向き、久しぶりに会った先輩に笑顔を返しつつ答えた。 ーー雨垣あみる・25歳ー 何かと頼りになる、びっくりするぐらいかっこいい銀髪の先輩。 …確か、最近まで国境警備の臨時特別隊員として従事していたはずだ。