だから今でも、怖いから塾には行かない。


てか、行けない。





塾と小学校と親の中での秘密だったはずなのに。




だから、同級生のみんなは知ってる。

みんなウチから離れていかなかった。

大丈夫だよ。


って声かけてくれたり、だから今こうやってこの学校にいられる訳だし。



小学校の先生に里菜に雇われたスパイがいたそうだ。




「辛かったね。」
春田先生が言った。



「もう、今日は帰れ。俺、送って行きますよ。」
って橋本。


「これじゃ、文化祭は中止ね。これから親と面談しよう。大丈夫。由佳が悪いんじゃないよ。悪いのは塾の先生と里菜よ。わざわざ、みんなの前で言う必要ないのにね。」



「今まで黙っていてごめんなさい。中学ではばれないって思ってた。考えが軽率だった。」


「そんなことないって。橋本先生、由佳送って行って。」

「分かりました。由佳行こう。」


ウチは立った。


.....バタン。



意識を失って倒れちゃった。