料理中、十郎さんは専ら私の隣に立って、 他の住人の事を楽しそうに話していた。 この部屋の隣が、『買い物係』。 住人の中では一番古くて、彼自身の旧知でもある。 一番端っこには天才ピアニストが住んでいて、 彼は性格が捻くれているけど、 今まで会った人間の中で多分一番センシティブだ、とか。 そんな、どうでもいい事まで。