「……いくら、見付かるのが嫌だからって、もうあんな危ない事しちゃ駄目ですからね」


「はぁ……」


「僕が、どれだけびっくりしたか、分かりますか」


「どれくらいですか?」


「え? えーと……そうだなあれだ。

テレビでずっと前に観た、木に登って降りられなくなった猫、くらいです!」


やたらと力説する十郎さん。


「……んーと、ちょっとよく気持ちが分からないんですけど……」
 

リアクションに困っていると、彼は一生懸命に補足をしてくれた。