“俺様”大家の王国




「うぅ……後で話させて」

「分かったわ」
 
春希ちゃんは、「やれやれ」と呟いた。


「本当は今聞きたいところだけど……ま、

どうせ私はこの後予定あるし、日を改めた方が良さそうね」


「あ、忙しかったんだ、ごめん! 

手を煩わせて……」


「いいのよ別に。

私はただ自主的に、……今日私達を隠し撮りしていたカメラ野郎どもを、しばきに回るだけだもの」


「えっ……?」


「この部屋は自由に使っていいから。

鍵もかけなくていいわ。

それじゃあね」
 

春希ちゃんは、にこやかに去って行き、私達の間に奇妙な沈黙と謎が残された。


「今のメイドさん……何なんですか……?」
 

十郎さんが驚いて言ったので、私はただ、


「さあ、何をするつもりなんでしょう……」
 

とだけ答えておいた。