“俺様”大家の王国




「――きゃあああああっ!」
 

突然、隣の部屋から悲鳴が響いた。
 

それも、一人の悲鳴ではない。

何人もの、女の子の声だ。
 
嫌な予感がした。
 
すると、すぐにみっちー先輩が標本室に駆けてきた。


「ねえ、奈央ちゃん凄いよ! 

今、モデルのHIKARUがそこに来てる!」


(やっぱりー!)


「そっくりさん……じゃないんですか?」

「いや、絶対本物だよ! 

だって、『HIKARUさんですか?』って訊いたら、『うん』って言ったもん! 

だからさ、ちょっとでも出て来ない? 

あ、そうそう、私カメラ取りに来たんだった」
 

みっちー先輩は、上機嫌で鞄をごそごそやり始めた。
 

私は、今にも貧血で倒れそうになる。


「あ、あの……私、結構です。

それでもし……」


「ん?」


「今、来てるっていうその人が……


何か言っても、絶対黙っててくださいね」