“俺様”大家の王国

 


みっちー先輩は、引き戸を締めながら言った。

「ねえ、そういえば、奈央ちゃんどういう人に追いかけられてるの? 

ストーカーとか?」
 
ちょっと、答えに困る質問だった。

「ええと……まあ、そんなようなものです」

「もしあれなら、警備に連絡しようか?」

「いえ、そこまでは!」
 
もし、警察沙汰にでもなったら。

……それはそれで、ややこしい話になってしまう。


「そう……とりあえず私、受付のところにいるから。

怪しい人は、入れないようにしてあげる!」

「はい……!」

 
みっちー先輩が、標本室を出て行った。