“俺様”大家の王国




お客さんは、様々だった。

若い女の子のグループ、若い男の子のグループ、

大学を下見に来たっぽい風情の高校生に、

ベビーカーを引いた家族連れ、近所のおじいちゃんおばあちゃんらしき人達……。


しかしお客さん達は皆、メイド服の私達に驚いて楽しそうに声を上げるも、教室を素通りしていった。


理由は簡単。


彼等の目的はまず、食べ物なのだ。

パフレットやビラなどで適当に目星を付けたものを、

それを売っている場所まで赴いて買いに行く。

たこ焼きや肉まんなど、実際にはさほど大したものじゃなくても、

お祭りではやたらとそういうものが、魅力的に映るものだ。