“俺様”大家の王国




確かに、それは事実だった。

が、皆が納得しかけた途端、


「……大体、清廉な乙女がちょっとじゃれあってるだけで、

すぐ花の名前なんて出さないでほしいわ」


皆が暗に避けてた方向を掠める発言をした。

しかしその後、春希ちゃんは普通に委員長や他の子達と、

メイド服の改良について話し合いに加わっていた。

意外と話題をすぐ流している……。


私は若干襲われた気がしないでもなかったが、

仕方なく何事も無かったようにしていた。

……が、しばらくしてから不意に春希ちゃんがちょっと振り返って、

にこりと意味深に微笑みかけたので、私は再び複雑な心境に陥ったのだった。