“俺様”大家の王国




彼等はびっくりして大騒ぎとなった。

私だってびっくりだ。
 
まあそう見られても仕方のないシチュエーションではあったけど………不愉快だった。
 

しかし、咄嗟にカメラを構えようとした委員長を、

慌てて佐和が引っぱたいて阻止してくれたので、まだいいとする。



「……あら、みんな一体どうしたのかしらそんなに騒いで。

……今のは、私が転んだのを緒方さんが庇ってくれただけだっていうのに……」
 

春希ちゃんは私の上からどくと、若干迷惑そうに、

それでもよどみのない口調で説明してくれた。