「凄い名前でしょう? これ、僕の苗字なんですよ。 ここに、躊躇わずに付けちゃったけど、 何だか誤解を招きそうですよね」 「ええ、そうですね……」 私はたった今、誤解しましたよ! 大家さんは、呑気に笑いながら階段を上って行く。 私は、引き攣った顔を見られないように、 即座に彼の後ろについた。