「約束破り?
うん、ごめん。
彼女? いたよ。ぐっすりソファーで眠り姫だったさ。
まったく、何をしても起きやしねえ……
って、そういう意味じゃねえよ。
ベッドまで連れてっただけだから……っだから、
そういう意味じゃねえってば!
風邪!
ひかねえように!
それだけだよクソッ。
それ以上でもそれ以外の目的でもなくー!
……心配なら、こっち来ればいいじゃん。
俺、もう帰るけどさ。
明日早いんだよ。
新しいカメラマン様がよ、きっちり仕事したいって人でさあ……まあ、今はいいや。
じゃあね」
『彼』は、十郎が何か言いかけたのを無視して、電話を切った。
(恋人でもない女の子を泊めて、
自分は別の場所にスタンバイか……
一体、どういうつもいなんだろう……兄貴は)



