……待って、これあり得ない。やばいって。 『彼』は一人、悩んでいた。 ある晩の事だった。 携帯電話のメッセージに、 「マンションに近寄るな」とあったのだ。 聞いてすぐに、絶対近寄ってやろうと思った。 昔から、そうだったのだ。 メッセージの主が「近寄るな」だの「触るな」だの言っている場所は、 秘密の宝庫だった。 近寄ってはいけない場所で、捨て猫をこっそり拾って世話していたり、 触ってはいけないものの正体がエロ本だったり……。