ずっと昔から、私はその話を本気で信じていた。 だから、無理矢理変質者に攫われそうになった時も、 花売り娘になるのが怖くて、本気で叫んで噛み付いて、逃げた。 ちなみに、友達にその話をしたところ、 「それ日本じゃないでしょ!」 「そんな話信じてるなんて、奈央ぴょん可愛いっ!」 「いつの時代の話だよ!」 と、少々頭にくるコメントを貰ったが、 今でも私の中では、 『攫われる=花売り娘』 の図式が成り立っている。 さしずめ今の時代なら、花の代わりに春を売るのだろう。 嫌な話だ。