「メール……?」 「ええ、これです。 『緊急事態。探偵を名乗る来客者に、 何を訊かれても知らないと答える事』 ……今日の午後に、彼から届いたメールです」 彼が、どうしてそこまで対処してくれたのかは分からなかったけど…… 幾分、救われた。 ほっと、胸を撫で下ろす。 「『空き部屋』って言っちゃったんだけど、 今日が雨の日でよかったな。 洗濯物でも見付かったら、一発だろ?」 ヨシさんに言われて、初めて気付いた。 そうだ、今日は室内の……それも、結構奥の方に干してある。 危なかった……。