十年くらい昔――彼らが、青春時代を送っていた時なら、 その服装で良かったのかもしれないけど。 (まあ、かといって今更、 彼らが流行の若者のファッションなんかしようものなら、 それはそれで不気味かもしれないけど) それに、圧倒的に女子の数が多いうちの大学で、 男達はかなり浮いていた。 カフェのカウンターの奥で、 おばちゃん二人が不審そうな眼差しを送っている。 (……怪しい) 私は、ラウンジの隅から、その様子を窺っていた。