「…幸せになってくれれば、それでいい」 ただ、それだけが願いだった。 好きな女も守れない俺みたいな奴じゃない、もっと優しい奴と幸せになってほしい。 星奈を忘れたいんじゃない。 俺は、俺を、忘れてほしいんだ。 もう、あの頃には戻れない。 進むしかないなら、一緒に進む必要はない。 お前なら幸せになれる。 だから、どうか幸せに――