何も物音もしない・・・

どうしよう…

銃声がするまでは絶対に何もするなって…

110を押したままのケータイをずっーと握り締める。

・・・あれ。

あれりょーいちじゃね?

っていうか女も・・・

りょーいちが女に素直に付いてってる・・・


え!?車乗ってる!?

ちょっちょっとー!

りょーいち!!

車乗った場合なんて聞いて無い!!

えー!!!

行っちゃった!!!

そんなぁ!!

相手は銃持ってんだよ!!

どーしよぉぉ!!!

りょーいちがぁぁ!!!


「大変だよぉぉ!!りょーいちが車乗ってどっか行っちゃったぁ!!」

「…は?」


とりあえず知らせなきゃいけないと思って

教室に入った。

「君…釘宮さんだっけ。ここ、2年の教室ですよ。」


教壇には全く見慣れない男の先生がいて、数学の授業をしていた。


「はっ!

すみません間違えました!!」

「はいはい。」



「・・・・・・」


「って何で1年が授業中うろうろしてんだ!!!」

「誰でも良いんだった!!りょーいちが車で連れ去られたのぉお!!」


二人ともほぼ同時に喋った。