なまら除雪ジジイだべさ

グレーダが通ったあとには、路肩に不自然な物体がたくさん残されていた。

陽一にはそれがなんだかわからなかった。

ついさっきまでそこには存在しなかった、白と黒が微妙に混じり合う平たい固まりが山になっているのだ。

多分、それは雪なのだろうが、雪というよりは石のように見える。

手のひらサイズの平たく堅い雪の固まりが歩道と車道の間に積み上がっているのだ。

それらはなんとなく積みやすそうで、ふと、賽の河原の石はこんな形をしているだろうか、などと考えて慌ててその考えを振り払った。