雪のちらつき始めたのを察したのか隣の旭川もんが姿を現す。 その忌々しい白髪頭を横目で見て、善吾郎はふふん、と口の端で笑って見せた。 旭川もんの左の眉がピクンと痙攣したようだが、そんなことなど気づかぬふりだ。