鼻息荒くジョンバの柄を握りしめ、善吾郎は小雪のちらつきだした庭に立った。 天気予報では、これから一昼夜、雪が降り続くそうだ。 「英ちゃんよ…。旭川もんさ目にもの見せてやっからよ!」 体の底から沸々とわき上がる闘志に、善吾郎は武者震いした。