レンガ模様の道の端には、

いくつかの小洒落たベンチと、

桜に負けないくらいたくさんの小洒落た街灯。


夜になると、

あたしを異世界のような空間へと連れて行ってくれる。



今日は少し風が強いせいか、

花びらがひらひらと舞っていた。




思わず立ち止まる。


繰り返し落ちていく花びらを、

遠目で見つめる。




それは、世界が止まったような錯覚を与えた。