【現在(いま)、自分の事は好きですか?】


好きじゃない




【では、過去の自分は好きですか?】


嫌い




【それはなぜですか?】


何も出来なかった……だから、嫌い




【『何も出来なかった』という事は“何かをしよう”としてたって事。努力はしたのね】


努力なんてしてない。私は逃げてしまった、ただの弱虫なだけ……




【だから、過去が嫌いなの?】


そうだよ。思い出したくもない




【そう…。でも、過去の自分が居たから現在(いま)の自分が居るわ。そして、現在(いま)の自分が居るから未来へ続くの。過去は塗り替える事は出来ないけど未来を替える事は出来るわ。未来の自分を好きな自分にしてみない?今からでも遅くないわ!】


知ったような口で言わないで!!




【ごめんなさい……。でも、私もあなたみたいだった頃があったの。だから、気になったの。おせっかいでごめんなさい】



………………私もごめんなさい。……未来の自分が…わからない…想像が出来ない




【そうよね。私から言える事は自分に足りないものを探したり、新しい自分を発見したり。きっと、何か見つかると思うの】


ぷっ




【???】


変な人。どうして、私の事なのにそんなに必死になるの?




【それはね……ヒミツ。いつかわかる時が来るわ】


ふーん。まぁ、いいや。私、あんたの事、嫌いじゃないよ。心配してくれてありがとう