家が近くて、親同士も仲が良くて、小さい頃から毎日と言えるぐらい遊んでいた幼馴染の勇介。
勇介は幼馴染で有り、良い男友達だと思っていた。

だけど・・・。
そんな勇介に私はいつしか夢中になっていたんだ。

気がつけば目で追っていて、廊下ですれ違うと思わず笑みが零れちゃう。
もう、この溢れそうな想いを隠し切れない。
いつかは溢れ出ちゃうよ・・・。

そう思った私は、想いを告げるために放課後に勇介の家へとお邪魔した。
ドキドキと高鳴る心臓なんかよそに私は心を落ち着かせるのに夢中だったんだ。


「あ、和美じゃん。どうかした?」


そう問いかけてくる勇介に勇気を振り絞って精一杯の告白をした。
もう言わずにはいられない。


「勇介の事、好きになってた。」


可愛くないあたしの告白。
勇介、引いた…?


「俺は、ずっと好きなんだけど。」


不安に思っていたのにこの言葉を聞いて不安が幸せへと変わった。
そして意地悪そうに微笑む勇介の胸に思いきり飛び込んだんだ。

勇介が幼馴染みから恋人に昇格した。
これって、見事な出世じゃない?


「家近いし色々できるな!」

「なに言ってんのよ!」


幼馴染とは一味違う勇介の顔が見られるかもしれない-


「結婚したら、どっちかの家に住むか?」


気が早い勇介に笑いが出るけど、それ以上に嬉しい気持ちでいっぱいなんだよ。


end