同年代の子に比べたら背丈が小さい僕




だからあまり走るのも得意じゃなくて





見失わないように頑張って走った






「ねえちょっと待ってってば!」




『いや~来ないでよ~』






その瞬間




溝につまづいてその子が転んだ





『~っ…ひっく…』




泣かないようにこらえてはいるが

その大きな瞳からは大粒の涙がぽろぽろと滴り落ちる





「ねえ、泣かないでよ…」



どうしたらいいか分からない僕はいつも僕が泣いている時にお母さんにしてもらうことをしてあげた




「もう痛くないよ」



そう言いながら頭をよしよししてあげる



痛くない


痛くないよ…








そうしていたらその女の子はいつの間にか泣きやんでいた