「……実はね…」


そう口にしたのは、


彩未だった。


「実は、翔吾君1ヶ月の停学になっちゃった…。本当は退学処分だったんだけど、担任が校長と理事長に頭下げてくれたらしいんだ。それで、この結果。この停学による留年もなんとか避けれた。その代わりに早山先生が季節外れの転勤になったってわけ。」


早山先生、そこまでしてくれたんだ。


アタシはものすごい罪悪感に襲われたけど、沙織が


『先生の分まで頑張って卒業しないとね。』


って言われたから、なんとか前向きに考えることが出来た。