「沙織〜アタシ翔吾のこと、好きなのかも。」


アタシは沙織に言われるまで気づかなかったけど、今でも翔吾のことが好き。沙織に対する罪悪感やそれ以外の感情でもない。


アタシは翔吾が好き―――。


ただそれだけだった。


一度身を引いた恋。


でもやっぱり忘れられない。


本当の恋を翔吾は教えてくれた。


「アタシ…翔吾に自分の気持ちきちんと伝える!!」


アタシは意を決して、立ち上がった。


その迷いのないアタシの姿を見た沙織は、


「うん!!頑張れ!アタシ応援するから!必ず気持ち伝えてね。」


「沙織!!ありがとう」