苺祭的遊戯(ショートストーリー集)

ふわり、と。

二人の間に一瞬、柔らかい空気が漂うことに、気づかない遠藤ではない。猫科を思わせる瞳に、険しい色が宿る。

「そう。こんな遅くまで悪かったね」

「いいんです。じゃ、私お先に失礼しますね」

ぺこりと、都が頭を下げる。

「送るよ」

清水は自然に言うと、手を洗い都を追った。

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