苺祭的遊戯(ショートストーリー集)

あっという間に鏡の中の私が白無垢姿になっていく。

……別人みたい。

花嫁になる予定もないのに、無駄にテンションがあがっていく。

「わぁ。
 ステキですねぇっ」

「本当、よくお似合いですっ」

高めの声と、うっとりしたため息が隣から響いてきた。
これは、社交辞令なんかじゃなくて、きっと。

心からの感嘆の声に違いない。


私はドキドキしながら、試着室を出た。

「まぁ、花嫁様もよくお似合いですわ」

……これは、社交辞令ですね。

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