『もしもし?』


《翔~?今どこいる?》


『食堂だけど?』


《あ、ちょうどいい~!》



…嫌な予感がする。



《パン買ってきてほしいんだけど♪2つ!》



やっぱり…。



…って、2つも?



『はいはい…何味?』



亜優の頼みを断れない俺は、しぶしぶ引き受けることにした。



《う~ん、何でもいいからお願いねっ!》


『分かった。』



パチンと携帯を閉じ、ポケットにしまった。



「またパシりか?」


『パシりって……まぁ。』



拓斗に聞かれて、否定は出来ないので曖昧な返事をした。