「たっ…高―――ッ!!!」

先生宅のマンション前で、その高さにびっくりしてしまった。


今、自宅から引っ越す途中。

最低限の荷物を持って、先生にもらった住所のメモを頼りに、自転車をこいでいた。

はぁ~、秋はやっぱり自転車だなッ…。

そう思っているのもつかの間、目の前の高すぎる物体に悲鳴を上げたわけである。


「よぉ、羽野。やっときたか。」

そう言って表れたのは…