そして、歩くこと1分…

噂の桜の木の前…。


「ちぃ…」

「ん?」

「俺さ…小っさい頃から…」

「…」

「ちぃのこと…好きだったんだ…」

「…?う、ウチ???」

「うん。」

「本当…?」

「そうだよ。物心ついたときから、ずっと。」

「マヂで…?…ウチも…。」


なんか、自然と涙が…。

これって、両思い…なんだよね…?

「ウチも、ヒロに声掛けられる前に、呼び出そうと思っとったんよ。」

「そっか。…俺さ、今日…誕生日なんだよね。だから、振られてもOKでも、思い出に残るかな…って思ってさ。今日にしたんだ。」

「…うん。…ありがとう。ウチを好きになってくれて…」

「いいよ。…俺も、礼しなきゃな。」


そう言った直後、ウチの唇は塞がれていた。


…桜の木の前で――――