学校に着いて教室に入ると教室内は一つの話題で持ちきりだった。


「なあなあ、またウェザーが出たってよ」

「今度はどこに」

「確か、江戸川区のロシア人富豪のとこだってよ」

「マジで、やるねー」

「一体誰なんだろ」

「男かな、女かな」


そんな話題が飛び交う中を、何も気にせず俺は自分の席に着き寝た。


数時間くらいたっただろう、不意に頭に何か飛んできた。

「痛った〜」

軽く涙が出るほど強力な物はチョークだった。

「天気〜、先生の授業はつまらないかい〜」

時刻は12時10分を挿していた。
学校についてから、4時間…ほとんどの先生はいつも寝る俺を起こすのを諦め寝させてくれるのだが、この先生は違う


数学担当 島村 直樹(しまむら なおき)この先生は意地でも授業中は寝させてくれない、たとえ寝ててもラスト10分は起こす。
そう言う先生なのだ…

「そ、そんな〜つまらないなんて、と〜っても楽しいですよ〜」

「そうかそうか、ならこの問題を解いてみろ」

黒板に書いている問題を見た瞬間分かった。

「先生、分からないことが解けました」

もう一本チョークが飛んできた。