「俺も黙ってて悪かった。
それに、パーティーにも行けなくて、本当にごめん」

俺は深々と頭を下げた

「もう…いいよ」

「でも…」

楓は近づいてきて、俺の手を握った。

「こうして、本当の事を話してくれたんだから…ね」

俺は、心の底から救われた気がした。
今まで、両親を殺され、手がかりを探すために、違法なルートで手に入れた、お宝だけを狙ってきたが、心の中では寂しいという事しか溜まっていかなかったのに、今はそれがなかった。

「あり…う、楓」
急に涙が溢れてきて、言葉を上手くはせなかった。
「ありがとう、楓…」

「うん…これからは、私もあんたの手伝いをしてあげる、私も怪盗に…」

俺は心から、嬉しいと思った。