部屋の中に1人となった私は
もうひとつ余っていた白い花瓶に
水も入れず
花束だけを入れて
窓辺に飾った。

窓辺に
飾られた花瓶は
2つになり、
私はまた
薔薇を見つめ始めた。

太陽の光を受けた
薔薇の花たちは

真紅を失い、
淡い赤になった。

薔薇を見つめ続けた。

私は


「薔薇姫」



呟いていた。