花束を見つめる。

20本はあるだろうか。

薔薇の花は
すべてまだつぼみだった。ゆっくり開花を楽しむためなのだろう。

また女の子の方を見る。

少女は
ニコニコしながら
こちらを見ていた。

感想を聞きたがっているようだ。

「・・ありがとう」

私がそう言うと、
女の子の笑顔が
一層良いものになった。