「昨日だって話したじゃん!!!さゆりどんだけ忘れやすいんだよ!!」
「・・・えっ・・そうだっけ」
まったく覚えていない。
桜こそ本当に話したのか?
「えぇ?全ッ然覚えてないんだけど・・本当に話した・・」
「はーなーしーたーよッッッ!!!!!ほぼ毎日!!」
私が言い終わらないうちに桜は「話さなかった説」を猛烈に否定しまくった。
聞いた私もびっくりした。
毎日聞いていて忘れるなんて・・・私・・記憶力悪い?
桜は呆れのため息をつくと、記憶力の悪い私のために「薔薇姫」について話し始めた。
「いい?今度はちゃんと聞いててよ?ちゃんと覚えてよ?」
桜が念を押す。
私は頷いた。
今度はちゃんと覚えていよう。
