神楽幻想奇話〜荒神の巻〜

涙ぐみそうになっている忍にお構いなしに怒鳴る月読。

よほどサンマが食べたかったらしい。


「月姉ぇ…。」


「やっかましい!何じゃさっきからシケた声で呼びおって!」


「ありがとぅ〜。」


「あ゛〜!!気が抜ける!わかったわい!手を貸してやる!とりあえずこ奴が邪魔じゃ!!」


月読はガシガシと頭をかいて眉根にしわを寄せると、透と均衡状態を保っていた牛頭の片腕を切り落として蹴り上げた!


「これまでだ!くたばれ牛頭!」


「くそ猫がぁぁあああ!」


均衡が一気に崩れ、透の刀が牛頭の体を切り裂いて火を噴いた!


狐火を纏わせたその一撃は、牛頭の器である肉体を一気に灰へと変えていった!

しかし彼は滅んだわけではない。
現世にいるための器を失っただけ。

その魂は器から解き放たれると、空へ向かって一瞬で消えていった。


「残り三体!次は貴様だ!馬頭!」


透は息を上げながらも、瞳に力を入れて刀を突きつけた!