神楽幻想奇話〜荒神の巻〜

モウモウと上がる土煙の中、ようやく姿を現した牛頭は片手をポケットに入れたまま、右腕一本で泥田坊の拳を防いでいた!


「チッチッチッ、そんなに人形遊びしたいならママとやってな!」


牛頭は人差し指を軽く振りながらニヤリと笑った。

そして大斧を握ったままの泥田坊の拳を蹴り壊すと、愛用の武器を奪い返して肩に担いだ。


「他の奴には効くかもしれんが…あいにく俺は頑丈でね。
こんな豆腐じゃいくらブッ叩かれても痛くもねえよ。クックック。」


「なんてデタラメな体してるんだ…。」


御影はゴクリとのどを鳴らせて額の汗を拭った。

その時、背後から追跡していた透が気配を消したまま斬りかかった!


「もらったぁ!!」


「なにっ!!」


牛頭は体勢を崩しながらもギリギリ斬撃を受け止めることに成功した!

しかし透は犬神の能力で重力を増加しており、その一撃で牛頭の足は地面を大きくへこませて膝を着く結果になった!


「テメー…なんて重い一撃かましやがる!」


「鬼の王の名は伊達じゃないって事さ!」


透と牛頭は鍔迫り合いをしながら互いを睨みつけた。