神楽幻想奇話〜荒神の巻〜

「今更戦おうとするなど笑止よ!何もかもが手遅れだ!
貴様等の敗因は玄奘が我を封じた時に気付かなかった事だ!
さぁ、天岩戸が開く!とくと見よ!」


スサノオが身を翻して岩の方向を示すと、水平線から朝日が差し込もうとしていた!


「水嶋様!我々はどうしたらよいのですか!?今から打てる手はあるのでしょうか!」


御影は背中に冷たい汗が流れていくのを感じた。
もはや人間の踏み込む場所ではない…そうとしか考えられなかった。


「この道を選んだのは透自身じゃ。
彼は愚か者では無い、何か考えがあるのじゃろう。
…今はワシ等に話せなかった理由を詮索する時ではない、彼の行動を支援せよ御影。」


「…分かりました…。命に代えましても。
…沙綺、僕達は符術士として最後まで戦うぞ!」


御影は弟子の胸に拳をトンと打ちつけて瞳を見つめた。


「死にたかねーが最後が御影さんと一緒なら文句ねえよ。
胸張って御館様に会えるように頑張ろうぜ!!
生きて帰ったら神楽の奴にお返しの一発ぶち込んでやらぁ!」


そう言って沙綺は透の背中を見つめた。

そしてついに水平線から一条の朝日が差し込み始めた!