神楽幻想奇話〜荒神の巻〜

御影はメガネを指先で押し上げると、皆の顔が見えるように頭を上げた。


「ええ、つまり百鬼夜行とは神々が何かと決める会議のようなものではないかと。
…天岩戸が開く理由は、地上に降りた神もそれに参加させるため一時的に神界への道が開かれるのでは?それならつじつまが合うと思いませんか?」


御影は淡々と語ったが、その内容は現実離れしすぎていてゲームの話のように感じた。

ただ透だけが御影の柔らかな表情を見ながら、どこまで考えているのか分からない深さを感じていた。


(御影さん…白蓮様の右腕と言われるだけあるな。きっと白蓮様ともこんな話をした事があるんだろうな…。)


問いかける感じで語った御影の言葉に、いち早く反応したのは元だった。


「なるほど…そうは考えた事無かったわい。
しかし神々の会議とは考えたな。何を話し合うのか想像もつかんわい…。」


「師匠?あのね、彩音も考えたんだけど…スサノオがそんな所行ったら怒られちゃうんじゃない?だって追い出されちゃったんでしょ?」


元が彩音を見ると、首を傾げて唇に指を当てたポーズで彩音は不思議そうな顔をしていた。


確かに彩音が言うのも一理ある。
スサノオが用事ある神は創造神たるイザナギとイザナミだけのはず。

それならばわざわざ自分の首を絞めるような事をするだろうか?
透はそんな事をふと考えていた…。