神楽幻想奇話〜荒神の巻〜

月読はその様子に唇を噛んで心境を察すると、真っ直ぐにオマモリサマの瞳を見つめ返して力強く言い聞かせた。


「まだ終わったわけではありません!取られた物は取り返せばいい事、最後まで諦めたら駄目です!」


月読の言葉に再び目線を下げて黙り込んだオマモリサマに、沙綺も声をかけて励ました。


「その通り!神器は三つ揃わなきゃ意味がねえ!こっちに後一つある限り、まだ負けと決まった訳じゃないさ!!」


沙綺はそう言ったものの、去り際に鵺が話した暗闇の主復活の言葉が頭から離れないでいた。

透の父、玄奘がかけた封印が解かれる日が近い…。

それは今までよりも加速して人間達の世が終わりに近付く、という事に変わりなかったからだ。