神楽幻想奇話〜荒神の巻〜

「ヘッ!やんのかよ!今回も同じ手に掛かると思うな!!」

(…とは言ってみたものの苦手なんだよなぁコイツ…。)


沙綺は強がってみたものの、姿を消して急襲する刹那の連続的な動きがとても苦手だった。

なぜなら視覚が攻撃と防御の要である符術士にとって、敵の姿を見失う事は最大の脅威だったからだ。


沙綺は以前御影が話した言葉をふと思い出した。


『いいか沙綺、符術士の戦いはチェスや将棋と同じだ。先手を打て!先を読め!ハマればこちらの勝ち…チェックメイトだ。いいな、常にクールだ沙綺。』


(オーケー御影さん、クールにいくぜ!!)


沙綺は落ち着き払ってゆっくりと息を吐くと、呪符の陣を解いて臨機応変に放てるよう手に取った。


その間にも吹雪は激しくなっていく!幹矢は不慣れな相手に戸惑いながらも炎の出力を上げて身構えた。


(どこから来る?横には不動さんが居る、正面は有り得ない…ならば上か背後だ!)


沙綺は前を見たまま後ろ手に呪符を地面に配置し、上空に式神を一つ放った!