神楽幻想奇話〜荒神の巻〜

月読も透に重なるように背後を駆けて行き、どの状態からでも連携出来る態勢をとった!


「いくら牽制しようが真っ直ぐ来る奴ほど楽な相手は居ねえなぁ!!
ぶっ殺してやるよ坊主!ガッハッハッハ!」


鴉天狗は交差させた両腕を上にあげ、一気に振り下ろすと同時に漆黒の翼を背中一杯に広げた!


「月読!羽が来るぞ!分身してかわせ!」


透は牽制攻撃を兼ねて焔狐を解き放った!

以前とは違って契約後の焔狐達の威力には目を見張る物がある、鴉天狗の羽程度には負けるはずはない!


しかし、鴉天狗のとった行動は透達の予想を裏切るものだった!


「誰がチマチマ攻撃するって言った!俺様の本分は暴れる事よ!!」


鴉天狗は地面すれすれを飛んで来ると、焔狐をすれ違い様に握りつぶし、踏み消し、空高く殴り飛ばした!


「何だと!?…クッ陽炎!」


驚きながらも透と月読は鴉天狗が迫る前に十体ずつの分身で囲む事に成功した!


周りを囲まれた鴉天狗は眉間にしわを寄せて苛立ちを露わにすると、羽で体を包み込むように身を屈めた!

そして透達が羽に妖力が集まるのを感知した瞬間、鴉天狗は翼を広げて周囲一体に羽の弾丸を撃ち出した!