神楽幻想奇話〜荒神の巻〜

透は予想外の牛頭の突進力に驚きつつも、今の発言を聞き流せずにいた。


(奴等?門を開く?まだ敵が増えるのか?これ以上増えたら護りきれない!)


そう考えていると、牛頭が斧を振り上げるのが見えた。

幹矢達も圧倒的な威力を持つ斧に緊張感を隠せずにいると、牛頭はそれをあざ笑うように目を細めた。


「ハハッ!そんなにビビるなよ、お前等の相手はこいつらにさせるからよ!
冥界の門を獄卒牛頭の名の下に開け放て…開門」


斧を水平に伸ばした牛頭は、鍵をひねるようにそれを返した。

すると声に合わせて地中から禍々しい大扉が現れ、ミシミシと不気味な音を立てて開かれ始めた!


「なんだこの門は!?…冥界の門!?地獄の入り口か!!」


沙綺が集中力を奪われたまま大扉を見上げて言った。

そして中からゆっくりと現れた者達を見てボソリと呟いた…。


「アイツは!ぬ…鵺じゃねーか!
…あの日、倒したはずじゃ無かったのか…?」