「…良く来たな風神雷神。
何もそんな姿の器を選ぶ必要も無かろう。」


主は再び椅子に腰をかけて足を組むと、力の消耗に疲れた様子で息を吐いた。

風神と雷神と呼ばれた女達は主に向き合って答えた。


「えー!可愛くないこの服、上から見てて着てみたかったのよね〜。」

「ビッと気合い入れてみただけよ!!雷神みてーなナヨッちい服着れるかっつーの!」


発言の内容からすると、女子高生姿の女が雷神…長ランのヤンキー姿の女が風神らしい。


命は主の言葉を待って静かに見つめていた。

主はその視線に構うことなく彼女等に命じた。


「お前達には簡単な事だろうが鵺の尻拭いをしてもらおう。
詳しい話は後ほど話す…まずは現世の様子を見て回るがいい。」