RENは両手を上げ自分の手を眺めて

『この手で何人の人を殺しただろう?

俺は……覚えてない。

この手は色んな人の血で汚れてて
何度も何度も洗ったけど落ちない。


この手でハルの白を汚しちゃ
ダメなんだよ。』

「俺だって一緒だろ?」

RENは、手を元に戻し

『ん~ん、ちがう。俺は汚れてる。
あの……汚い格好して男として生きる前。

逃げ出した後、娼婦になったんだ。

だから、前に櫂が俺に娼婦やるのかって
聞いた時、正直驚いた。


少女趣味のおっさんに高く売れてね。

遠くに行けるための金を稼ぐまでの
辛抱だって思ってたけど別に罪悪感
なんてなかった。

俺にとって働くことと体を売ってお金を
得ることは同じ意味だったから。

あいつらが少女を誘拐しはじめた
ことを知って……次は浮浪者に
なっただけ、

もし、そうじゃなかったら続けてた
と思うもん。

そして…次に少年をターゲットにしはじ
めた時、捕まっちゃったんだけどね。


ごめんねっ。櫂……


だから気にしないで15歳でも全然平気
なんだから。

誰にでも股を開く安い女なんだよ。』