バスルームで胸にさらしを巻いていた。

別に女だとわかってもいい。

このぬるま湯につかった
生活のせいか?

俺がそうなりたかったのか?

俺の体は正直で丸みをおびていた。

戦う時に邪魔だ……。



ハァ~―――
何度ため息が出ただろう。


もう逃げれない。


俺のために何人が犠牲になった?

俺は、それを無視してきた。

自分が生き残るために


どうしてそこまで生にこだわる?

散々人を殺してきて

俺に生きる価値はあるの?

あいつを殺したら何か変わる?



ハル…

憎しみは何も生まない。

そう言ってたよね。

そして櫂を赦した。


でも、世の中には憎しみがなくても
人を殺せるやつがいるんだ。


ハル…

俺がやろうとしてることを
赦してくれる?



もう終わらせたいんだ―――