2人にも女だということを話していた。

仁は普通に納得し、峻平は妙に喜んで
それからというものやたらと俺に
絡んでくる。


ハルが

「はい。誕生日おめでとう♪」

ボックスを開けるとピンクにラメのついた
女の子っぽいサンダルが入っていた。

『ピンク……』

「履いてみろよ~。」

って横から峻平が口を出す。


華奢なヒールで安定感が悪く、
うまく歩けない。

峻平がそれを見て爆笑していた。


こんなんじゃ戦えない……

そんなことを考えてしまう。


「今度、それに似合う洋服、
一緒に買いに行こう♪」

とハルが言ってきた。


(外に出れる時が来るの?

女として生きろってこと?

そんな日が……)                  




「お前なんか涙ぐんでない?

よしよし、俺の胸に
飛び込んでこ~い!」

と峻平が両手を広げてる。

『誰が!
バカじゃねぇ~の!』




結局、櫂は帰ってこないまま
誕生日会はお開きになった。