最後に好きな所で
降ろしてやるという成宮に

『気持ち悪い・・・こと
言うな。お前がそんなこと
言う時には・・・何か・・ハァ~』

胸が苦しい・・・

病院までもつのか・・・?


「俺は案外お前のこと
気にいってるんだぞ(笑)」
とニヤリと笑う成宮。

『信用できるか・・・』


俺はこの場所を言わないまま
意識が飛んだ。


多分成宮は気付いてたんだろう。

だから俺はここにいる。




ハルは涙をためた目で
「よかった♪よかった♪」
と笑ってる。

「お前、悪運強いなぁ(笑)」
と俺の頭をポンポン叩く峻平。

仁は
「ありがとう、終わったよ。」
と優しく穏やかな表情をしていた。


カチャッ――

とドアが開く音。


闇医者が入ってきて、
「やれやれじゃわい。
目が覚めたか・・・?
ならもう大丈夫。
後は、安静にしておけぃ。」



ドックン――

いない・・・?


急に心臓の辺りが痛くなり、

さっきまで感じなかった
体のあちこちが痛む・・・


俺は生きてる・・・



『・・・櫂・・・は?』

その一言に声が震える。